明治17年、春衡伯爵家の若殿様である芳則が横浜港へ降り立った。
彼は英国で長きに亘って学問を修めた後、やっと日本へ帰ってきたのだった。
帰国後、芳則は或る約束――静を正妻に迎える――を実現する為に奮闘する。
それは新時代の象徴のように周囲の目には映ったのだった……。
そして、春衡家の最高権力者である殿様に就任した芳則。
彼は夢を叶えて、静を正室に迎えた。
想いが通じ合った二人の仕合わせな日常。
二人は竟に待ち望んだ初夜を迎える。
「大人はずるいですね。
こんなに気持が好くて幸せな営みを
隠しているのだから」
春衡伯爵の約束&婚禮(知足ルート:異説)